09年に児童が買春などの犯罪被害に遭うきっかけとなった非出会い系サイト上位10サイトのうち7サイトが、一般社団法人「モバイルコンテンツ審査・運用監視機構」(EMA、東京都港区)から「健全な運用管理体制の基準に合致している」と認定されていたことが警察当局の調べで分かった。被害児童の44%がこの7サイトを通じて被害に遭っていた。認定サイトは有害サイトへのアクセスを制限するフィルタリングの対象外になっており、EMAの認定基準や運用監視のあり方が問われそうだ。
EMAは健全なモバイルコンテンツの発展などを目的に携帯電話サイト運営会社などが08年4月に結成した。現認定サイトは33サイト。認定制度が始まった08年7月〜今年3月の認定サイトは45サイト、その総会員数は約8758万人に上る。
EMAによると、認定審査は学識経験者で構成する委員会が▽サイバーパトロール態勢▽投稿ログの保存▽利用者の年齢管理−−など22項目をチェックする。EMAに認定されると、有害サイトへのアクセスを制限するブラックリスト方式によるフィルタリングの対象外となる。
捜査関係者によると、09年に非出会い系サイトを通じて青少年保護育成条例違反や児童買春・児童ポルノ禁止法違反などの被害にあった18歳未満の児童は1136人(08年比43・4%増)。被害者数が多かった上位10サイトが716人で、全体の63%を占めた。
このうち▽グリー▽ミクシィ▽モバゲータウン▽大集合NEO▽ハンゲーム▽スローライフ(旧プチゲーフレンズ)▽モバレボ−−の7サイトはEMAに「健全」と認定されていた。7サイトを通じて被害にあった児童は計500人、全体の44%を占めた。
EMAは「会員の絶対数が多いからではないか。罪を犯しているのは利用者であって、サイト側は被害防止に努めている」と話した。【町田徳丈】
【社会ニュース】
健全な運用管理体制の基準に合致していると認定されたサイトからも被害児童が出ています。
認定基準や運用監視を見直す必要がまだまだありそうですね。