経済産業省は、有料の出会い系サイトを運営している「メディアテクノロジー」(東京港区)に対し、料金表にない追加料金を徴収するのは特定商取引法違反(誇大広告)であるとして、表示を改善するよう行政指導した。さらに、女性からのメールはほとんどが「サクラ」だったことも判明。この「サクラ」で荒稼ぎしていた。
サイトに勤務する男性が書いていた
経産省は2008年5月1日、有料の出会い系サイト「デートDEひと恋」を運営する「メディアテクノロジー」を特定商取引法違反(誇大広告)であるとして、料金表示を改善するよう行政指導した。
「デートDEひと恋」は、メール送信や連絡先の閲覧の際に使うポイントを、1ポイント当たり10円で購入する有料制の出会い系サイト。
同省によれば、「デート保証金」名目で1万円分のポイント購入を必要とするのにもかかわらず、料金表には「他全ての項目無料」と表示していた。
この「デート保証金」は、「本当に会ってくれる異性の情報」の提供を受ける際に必要となるものだったという。
同サイトには、「メール閲覧25ポイント、メール送信25ポイント、アドレス添付1000ポイント、電話番号添付1000ポイント、連絡先閲覧500ポイント」と書かれていたが、これらだけで男女会員間の出会いに関する情報交換がすべて全てできるかのような表示をしたことが、問題だとされた。
さらに、同サイトは「男女の比率もベストバランス1:1に近づくように様々な広告に入稿しています」と述べているが、実際はほとんどが「サクラ」だった。
同省消費経済対策課はJ-CASTニュースに対し、「『女性のメール』も、ほとんどが(同社に勤務する)男性が書いたものだった」と述べている。
同省によれば、「メディアテクノロジー」の06年度売上高は3億9000万円。
そのほとんどが、男性の「サクラ」に釣られた、男性のユーザーが支払ったものと思われる。
今回の行政指導は、特定商取法に基づいて、従わなかった場合は100万円以下の罰金が課せられるほか、業務停止命令が課されることもある。過去には、07年3月に、有料なのに無料、会員1万6000人程度にもかかわらず、会員数50万人を謳っていたなどとして、出会い系サイト運営会社が業務停止命令を受けた。
【J-CASTニュース】